モンテッソーリ教育ってナニ?
うちの子供達は二人とも、モンテッソーリ教育のある環境で育ってきています。日本では、モンテッソーリ教育の小学校は認められていないので、小学校2年生の息子は毎週水曜日に「幼稚園の小学部」に通っています(ややこしい・笑)
→日本モンテッソーリ教育綜合研究所付属「こどもの家」
皆さんは、モンテッソーリ教育という言葉をご存知ですか?
「モンテッソーリって何ですか?」と聞かれるたびに、
「個性を尊重し、 自立を促す教育で、100 年以上前にイタリアで生まれた教育法です。イタリアの1000リラ札には、モンテッソーリ教育の生みの親の、マリア・モンテッソーリのお顔が印刷されているんですよ」とか、パッとしない答え方をして、悩んでいました。

・・・アップにしたら怖かった。
そこに、先日美容院で読んでいた雑誌に、「ピースボート子供の家」を主宰する深津高子さんのインタビューにいい言葉が載っていました。
魚をあげるか、釣り方を教えるか
「私は魚を難民に与えるのではなく、魚釣りの方法を教えるような、相手の自立を尊重した活動がしたい」「そんな新しいやり方として、モンテッソーリ教育を学びたくなった」と。
きっかけは、自分探しで出かけた難民キャンプ先で使っていた竹の教具が美しく、聞くと「モンテッソーリ教育の教具」と答えられて、何かと聞くと「世界平和を目的とする教育方法です。世界平和は子供から始まります」と言われ、そのときはよくわからないでボランティアを続けていたが、後に勉強するために帰国したというエピソードでした。
まさに、その一言が欲しかった!という言葉でした。
魚を与えれば、とりあえずの満足は得られるけれど、恒常的な満足は得られない。その結果、他人の魚を奪うしか方法を知らないと争いになる。魚の釣り方を知っていれば、糸を大海原に垂らしている間も、おなかはすいていても満たされた心で待つことができます。釣れなかったら、次は釣れるための工夫をします。自分でできることを自分でする。できない人がいたら、できないところを助けてあげる。当たり前のことですね。(じゃあ、なぜ戦争はなくならないの?と聞かれると困りますが)
では、具体的に「できないくせに、やりたがり、結局できなくて、暴れる」うちの子(想定年齢2歳~4歳)を、どうやって「尊重して導く」方法があるというのでしょう?
子供にもよりますが、年少さんくらい(2歳~3歳)は日常生活のことをやりたがり、秩序にこだわります。例:パパの席におばあちゃんが座ってはいけない。公園から、おうちに帰る時は必ず小さな祠でガランガランを鳴らす(たとえ寝ていても、鳴らさないで帰宅した場合は戻るまでぐずる等)
上の写真のように、幼稚園では「お仕事」と呼ばれる一連の活動に必要なものが、トレーに乗って、子供の届く高さの棚に整然と並んでいます。その中から、やりたい活動を自ら選び、自分で決めた席にトレーを置いていすを持ってきます。(床でやる活動の場合は、巻いてあるじゅうたんを自分で広げます)うちの子は、同じ色を一対にする活動をしています(当時2歳)

モンテ:「色水の移し変え」(日常:「牛乳ダーっ」)
1、2歳児のお子さんをお持ちの方なら、食事タイムに見られる惨劇「牛乳ダー」を何度もご経験されているはず!!これは「手首の動きの獲得」後に字を書くときなんかに必要な基本動作を子供が獲得するために、どうしてもやりたい動作なんだそうです。
トレーには、「2つのデカンタ」「小皿に乗った小さなふきん」「パックに入った雑巾」がセットされています。
・デカンタを移し変えた後、液垂れしていたら小さなふきんで拭くこと。
・こぼしてしまったら、雑巾でふき取り洗って物干しに干しておくこと。
を先生に言われており、「こぼさないように注ぐ」動作をゆっくりとした動作で先生がやって見せてくれてから、取り組みます。
当時2歳の息子の液垂れをぬぐう真剣さたるや!鬼気迫るものがあります・笑
モンテの先生方になろうとしたら、「やらせてみて、失敗した子供にそれみたことか、できないでしょ」という、子供の自尊心を傷つけるようなことは絶対にしないよう訓練を受けなくてはいけないそうです。
失敗しても、後始末の方法を知らされているので、子供達は心静かに堂々と「お仕事」(一連の活動をモンテッソーリでは、お仕事と呼びます)に取り組みます。

モンテ:ほうきとちりとり(日常:紙片を用いた、やり散らかしっぱなしの「さくら吹雪」)
ほうきで掃いて、ちりとりで集めるために、わざわざトレーに細かいものを散らかして、掃き集めます・笑 子供は、これが大好き。うちでは、ダイニングのカウンター下にほうき&ちりとりセットをかけてあります。

幼稚園では、2歳半~6歳の子が縦割りで活動しています。
入園当初はオムツトレーニング中の子がほとんどです。よく「お漏らし」をします。
すると、
・年上の子がトイレ横にある、「赤いバケツ」を渡してあげて、
・2歳児はバケツに汚れた下着を入れ
・お着替え袋を自分のロッカーから出し、
・新しいものに履き替えて、「赤いバケツ」をやおら洗面所に持っていってゆすいで、絞っていた!
・絞った下着をビニール袋に入れて、ゴムでしばり、ロッカーの中からリュックを出してしまう。
この一連の活動を、本当にやるのです。大げさでなく最初は10分ほどかかります。ちなみに、「絞る」動作の基本は上記の「色水うつしかえ」で獲得した手首の使い方の応用とか。
がーーーんですよ。
世間では、あたかも一部の「こだわりをもった人達」のお子さんが特別に受ける「こだわりの教育方法」みたいに扱われ、「知る人ぞ知る」状況にあるのが、本当にもったいない!お受験用に、意図的に編集されたモンテッソーリ教育がはびこっているのが世知辛いし、声をあげてもう一度モンテッソーリ教育をお勧めします。
入門書としてお勧めなのは、
相良敦子さん著
「ママ、一人でするのを手伝ってね」
モンテッソーリ教育の教具は、デザインも本当に素敵なんです。
またの機会にご紹介いたします!!!
→日本モンテッソーリ教育綜合研究所付属「こどもの家」
皆さんは、モンテッソーリ教育という言葉をご存知ですか?
「モンテッソーリって何ですか?」と聞かれるたびに、
「個性を尊重し、 自立を促す教育で、100 年以上前にイタリアで生まれた教育法です。イタリアの1000リラ札には、モンテッソーリ教育の生みの親の、マリア・モンテッソーリのお顔が印刷されているんですよ」とか、パッとしない答え方をして、悩んでいました。

・・・アップにしたら怖かった。
そこに、先日美容院で読んでいた雑誌に、「ピースボート子供の家」を主宰する深津高子さんのインタビューにいい言葉が載っていました。
魚をあげるか、釣り方を教えるか
「私は魚を難民に与えるのではなく、魚釣りの方法を教えるような、相手の自立を尊重した活動がしたい」「そんな新しいやり方として、モンテッソーリ教育を学びたくなった」と。
きっかけは、自分探しで出かけた難民キャンプ先で使っていた竹の教具が美しく、聞くと「モンテッソーリ教育の教具」と答えられて、何かと聞くと「世界平和を目的とする教育方法です。世界平和は子供から始まります」と言われ、そのときはよくわからないでボランティアを続けていたが、後に勉強するために帰国したというエピソードでした。
まさに、その一言が欲しかった!という言葉でした。
魚を与えれば、とりあえずの満足は得られるけれど、恒常的な満足は得られない。その結果、他人の魚を奪うしか方法を知らないと争いになる。魚の釣り方を知っていれば、糸を大海原に垂らしている間も、おなかはすいていても満たされた心で待つことができます。釣れなかったら、次は釣れるための工夫をします。自分でできることを自分でする。できない人がいたら、できないところを助けてあげる。当たり前のことですね。(じゃあ、なぜ戦争はなくならないの?と聞かれると困りますが)
では、具体的に「できないくせに、やりたがり、結局できなくて、暴れる」うちの子(想定年齢2歳~4歳)を、どうやって「尊重して導く」方法があるというのでしょう?
子供にもよりますが、年少さんくらい(2歳~3歳)は日常生活のことをやりたがり、秩序にこだわります。例:パパの席におばあちゃんが座ってはいけない。公園から、おうちに帰る時は必ず小さな祠でガランガランを鳴らす(たとえ寝ていても、鳴らさないで帰宅した場合は戻るまでぐずる等)

上の写真のように、幼稚園では「お仕事」と呼ばれる一連の活動に必要なものが、トレーに乗って、子供の届く高さの棚に整然と並んでいます。その中から、やりたい活動を自ら選び、自分で決めた席にトレーを置いていすを持ってきます。(床でやる活動の場合は、巻いてあるじゅうたんを自分で広げます)うちの子は、同じ色を一対にする活動をしています(当時2歳)

モンテ:「色水の移し変え」(日常:「牛乳ダーっ」)
1、2歳児のお子さんをお持ちの方なら、食事タイムに見られる惨劇「牛乳ダー」を何度もご経験されているはず!!これは「手首の動きの獲得」後に字を書くときなんかに必要な基本動作を子供が獲得するために、どうしてもやりたい動作なんだそうです。
トレーには、「2つのデカンタ」「小皿に乗った小さなふきん」「パックに入った雑巾」がセットされています。
・デカンタを移し変えた後、液垂れしていたら小さなふきんで拭くこと。
・こぼしてしまったら、雑巾でふき取り洗って物干しに干しておくこと。
を先生に言われており、「こぼさないように注ぐ」動作をゆっくりとした動作で先生がやって見せてくれてから、取り組みます。
当時2歳の息子の液垂れをぬぐう真剣さたるや!鬼気迫るものがあります・笑
モンテの先生方になろうとしたら、「やらせてみて、失敗した子供にそれみたことか、できないでしょ」という、子供の自尊心を傷つけるようなことは絶対にしないよう訓練を受けなくてはいけないそうです。
失敗しても、後始末の方法を知らされているので、子供達は心静かに堂々と「お仕事」(一連の活動をモンテッソーリでは、お仕事と呼びます)に取り組みます。

モンテ:ほうきとちりとり(日常:紙片を用いた、やり散らかしっぱなしの「さくら吹雪」)
ほうきで掃いて、ちりとりで集めるために、わざわざトレーに細かいものを散らかして、掃き集めます・笑 子供は、これが大好き。うちでは、ダイニングのカウンター下にほうき&ちりとりセットをかけてあります。

幼稚園では、2歳半~6歳の子が縦割りで活動しています。
入園当初はオムツトレーニング中の子がほとんどです。よく「お漏らし」をします。
すると、
・年上の子がトイレ横にある、「赤いバケツ」を渡してあげて、
・2歳児はバケツに汚れた下着を入れ
・お着替え袋を自分のロッカーから出し、
・新しいものに履き替えて、「赤いバケツ」をやおら洗面所に持っていってゆすいで、絞っていた!
・絞った下着をビニール袋に入れて、ゴムでしばり、ロッカーの中からリュックを出してしまう。
この一連の活動を、本当にやるのです。大げさでなく最初は10分ほどかかります。ちなみに、「絞る」動作の基本は上記の「色水うつしかえ」で獲得した手首の使い方の応用とか。
がーーーんですよ。
世間では、あたかも一部の「こだわりをもった人達」のお子さんが特別に受ける「こだわりの教育方法」みたいに扱われ、「知る人ぞ知る」状況にあるのが、本当にもったいない!お受験用に、意図的に編集されたモンテッソーリ教育がはびこっているのが世知辛いし、声をあげてもう一度モンテッソーリ教育をお勧めします。
入門書としてお勧めなのは、
相良敦子さん著
「ママ、一人でするのを手伝ってね」
モンテッソーリ教育の教具は、デザインも本当に素敵なんです。
またの機会にご紹介いたします!!!
by dobashiyoko
| 2011-11-29 13:27
| モンテッソーリ教育